双極性naoの「てにをは」

双極性障害のnaoが伝える、ことばの力と闘病の記録。

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「無理しないで」はうつ病の万能薬!?でも取扱に少し注意

みずたまなおです。

こんにちは。

 

今回は、うつ病患者に「無理しないで」と言うことについてのお話です。

どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

 

【目 次】

  

そんな風にしか言えないけど

そんな風にしか言えないけど

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はじめに

誰でも一度や二度は「無理しないで」という言葉を誰かにかけたり、誰かからかけられたりした経験はあるのではないでしょうか。

うつ病や双極性障害などの精神疾患をお持ちの方なら、なおさら「無理しないで」と言われる機会は多いでしょう。

 

今回は、双極性障害の当事者である私から見たこの言葉について、当事者の方はもちろん、その周りの方に対しても、当事者の気持ちをご紹介していきます。

 

「無理しないで」という言葉

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この言葉は、相手の心や身体をいたわるとき、よく使用されます。

それは、もしかしたら「頑張れ」という言葉以上に使われているかもしれません。

 

例えば、風邪気味でも学校や会社に行かなければならなかったとき、家族や会社の同僚、クラスメイトなどから言われたことはありませんか?

 

私もときどき言われることがありますが、そう言ってくれるのは、大体が親密な間柄の人です。

「どこまでが親密ではなく、どこからが親密なのか」ということは不明瞭ですが、これまでの私の経験上、何となく私と親密な関係にある人から言われることが多いように感じます。

(私が一方的に、親密だと思い込んでいる可能性もありますが)

 

また反対に、私が「無理しないで」と誰かに言う場合も同じです。

やはり、親密な間柄の人に言うことが多いような気がします。

 

先ほど風邪を例に挙げましたが、関係が親密でない人が風邪をひいているとします。

おそらく私なら、「大丈夫?」とか「お大事に」という言葉をかけるにとどめていることでしょう。

もしくは、何も言わないか…。

 

もちろん、親密な間柄でも「大丈夫?」とか「お大事に」という言葉は使います。

その上で、重ねて「無理しないで」と言うことが多いです。

 

あなたの場合はどうですか?

 

この「無理しないで」という言葉は、風邪などのとき以外でも、疲れが溜まっていそうなときなどにも使われます。

例え、言われる本人に自覚がなくても、です。

それは、言われる側がどうこうということではなくて、言う側がその人のことをどのように見ているか、で「無理しないで」と言うか否かが決められているように感じます。

いくらあなたが疲れていなくても、私の目に「あなたが疲れている」と映れば、きっと「無理しないで」ということでしょう。

 

うつ病患者への「無理しないで」

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うつ病や双極性障害などの方に対し、この言葉をかけることについて、私はほとんどの場合でありだと考えています。

別の記事で紹介していますが、「頑張れ」という言葉を精神疾患の人に言うことについて、私は5つの条件を提示しました。

 

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ただ、この「無理しないで」という言葉を精神疾患の人に対して言うことを、ほとんどの場合でありとしたのは、条件がひとつだけあるからです。

それは、抑うつ状態が強く出ているときです。

布団から出られない、起き上がれないといった状況のときなどは、この言葉は言わない方が無難です。

 

強い抑うつ状態のときは、どんな些細なことでもマイナスに捉えてしまいがちです。

また、患者の周りの外的要因(対人関係、置かれている環境など)が歪曲して、患者本人に伝わることもあります。

 

例えば、あなたが「無理しないで」と言ったとします。

すると、抑うつ状態のときは脳内でこのような感じで勝手に変換されます。

「無理なんかできるはずがない」→「無理しろということ?」→「イコール頑張れってこと?」→「頑張れない自分が情けない」→「うわーーーーー!!」

 

抑うつ状態が幾分和らぎ、何か活動できるようになれば、言ってもOKだと私は考えています。

「(一気に動くと疲れるから)無理しないで」とか「(外は暑いから寒いから)無理しないで」など。

いくらか活動できている時点で抑うつ状態の底からは抜け出せています。

そう考えると、患者本人の受け止め方も先ほどのようなことにはならないのではないでしょうか。

むしろ、「自分のことを気にかけてくれているのだ」と、嬉しい気持ちになるかもしれません。

 

双極性障害の私から見て

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「無理しないで」という言葉は、言われると「自分のことを思ってくれている」と思って嬉しい気持ちになります。

 

この言葉の意味はきちんと理解できています。

ただ、この言葉とは裏腹に、無意識に無理をしてしまう自分もいます。

少し調子がよくなってくると、「あれもできる、これもできる」と何かと行動的になってしまいます。

これは双極性障害特有の症状です。

 

無意識に無理をしてしまうあまり、つい自分の行動の限界を超えてしまい、のちに抑うつ状態になって初めて「自分は無理をしていた」ということに気づかされるのです。

 

双極性障害は躁状態になると、なかなか自分でその言動を抑えることができません。

浪費を繰り返したり、攻撃的になったり、日常生活に支障をきたす場合もあります。

そんなとき、親密な間柄の人から「無理しないで」という言葉をかけることはきっと、少し冷静になったり、安心したりするきっかけになるでしょう。

 

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言葉の裏に隠された意味

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「頑張れ」という言葉は、相手を奮起させる効果があります。

ですが、抑うつ状態の人に対して言うことは、あまりおすすめできません。

この記事の最後に掲載している記事の中でも触れていますが、この言葉を使ってもいい条件を提示しています。

ご確認いただければ、お分かりになると思いますが、「頑張れ」と言うこと自体がいけないことではありません。

ただ、言っても差し支えない場合は限定的なため、抑うつ状態の人にかける言葉としては、極めてハイリスクなのです。

 

一方、「無理しないで」という言葉は、相手の心と身体をいたわる気持ちを表しています。

ご紹介したように、抑うつ状態のとき(布団から起き上がれない場合を除く)でもかけてあげられる言葉です。

たった一言の「無理しないで」という言葉の中には、「(私はあなたの心や身体が心配です。だから)無理しないで」という、言う側の思いが込められているのです。

 

ときに「頑張れ」はどこか他人事のようなニュアンスを含むことがあります。

もしよければ、突き放すように「頑張れ」と言ってみてください。

そして同じく、突き放すように「無理するなよ」と言ってみてください。

いかがでしたか?「頑張れ」は冷たい感じ、「無理するなよ」は一見冷たいけれど微かに温かみを感じませんでしたか?

 

健康な人にとってみれば些細な違いかもしれません。

しかし、抑うつ状態のときには、このような些細な違いですら敏感に反応してしまいます

もし、あなたが抑うつ状態を経験したことがあるのなら、共感していただけるのかもしれません。

 

あなたが心身ともに健康で過ごしていて、周りに心の病で苦しんでいる人がいるのなら、「無理しないで」という言葉を伝えてみてはいかがでしょうか?

無料通話アプリやSNSでも構いません。

たった一言でも、相手に伝わります。

字面通りの意味と、相手の心身を労る気持ちは必ず伝わります。

抑うつ状態のときは些細なことにも敏感に反応するのです。

それは、悪いことに反応するばかりではありません。

相手を思う、あなたの気持ちにも、きっと反応することでしょう。 

 

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